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どうせ帰れないので、ジグソーパズルで故郷の城を再現しています。

家族みんな、わあ、できてきたね!言いながら、ピースを落とし、踏みつけます。おかげで角がいくつか、不明です。これが何城という名前なのか、誰も知りません。これが故郷だ~!とノイシュヴァンシュタインを作っても、同じ反応でしょうね。

河原の石積にしか思えなかった作業のなかから、ようやく天守閣が見えてきました。祖父母の思い出がいっぱいすぎて、実際に見学にいきたいけれど、今は写真を仰ぎ見るのも、何だか涙ぐみそうで、もう少し落ち着こうな、そしたら帰ろうな(いつのまにか我が家の城扱い)、と励ませるようになりました。行ったら泣くんでしょうな。連れは確かに迷惑ですね。

あまりに星空ばかり見て、祖父母のところまでいこうと、何夜も外にいたので、いい加減にしろと思ったのか、初めて見る、二人の生前の写真が何枚か見付かりました。昔の人で、写真とか写りたがりませんでしたから、珍しい気がします。

私はとりあえず、ここらを心の拠り所にして、土台つくって、今を生きなければ。生きなくてもいいけれど、最期までは、少しはじぶん、まわりを楽にさせなければ。

ポキンと折れないように、、、城見ましょう。